仕事(=ワーク)って何だろう?
同じ会社に勤めるサトシとまきPが、スポーツ&キャリアデザインに関するテーマについて、語ります。

今回は、会議終了後、コーヒーブレイクをしている2人の会話です。そこでは、普段の「仕事」から、そもそも「仕事」は何だろう?と、深掘りしています。

今日もお疲れ様でした!

夕方からの会議長かったですね。

いやー長かったね。事前にアジェンダ配られていたけど、論点がどんどんズレていって、何の話をしていたのかわからなくなったね。

あれは、途中質問したB係長の質問が、今回の議題の論点とは全く別モノだったことと、ファシリテーターのC課長が、その質問を真面目に受けちゃって、収拾つかなくなって、ダメだったからですよ!

そうだね、その後の議論がグダグダになって、参加していたメンバーも、途中からあまり集中していなかったね。

こんな仕事の仕方で良いんですかね!

お、良いこと言うね!仕事の仕方で思い出したんだけど、前回、ライフキャリアとワークキャリアの話をしたんだけど、覚えている?

キャリアの定義ですね。覚えていますよ。

お、いいね、じゃワークキャリアの「ワーク」って何かな?

え!「ワーク」ですが・・・、「仕事」?

確かに、日本語では、「仕事」と理解されても問題かもですね。
また、ワーク(=work)の語源についても、古英語の「worc」が由来で、「worc」 は、「action(行動)」や「business(ビジネス)」の意味を持っているらしいよ。「仕事」以外に「作品」という意味もあるらしいよ。

なるほど、「行動」や「ビジネス」は、何となくイメージできるけど、「作品」は意外だったわ。

確かに、「作品」のイメージは意外だけど、よく事務所で、「結果を出せ」とか「成果物を提出して」という言葉を耳にするから、そう考えると、「作品」も意味として、あり得るかもね。

そうだね。

さっき、ワークキャリアの「ワーク」って、日本語では、「仕事」って言ったけど、そもそも「仕事」って何かな?

え!「仕事」ですが・・・。生活のためにお金を稼ぐ手段、かな?

確かに、生計のために、仕事をしていると言う人もいるよね。私の知っている中で、「仕事」をシンプルに、まとめているのがあったから、紹介するね。日本の大学で使用しているテキストによると、「仕事」についてこんな感じで言ってるよ。
一般にワークキャリアといった時の「仕事」とは、以下のように整理される。
1.「一定期間、特定の仕事に携わる」こと。
2.「専門的技術を要する職業に就く」こと。
3.「組織内での一定の地位に就く」こと。
※1

時間と能力と地位か。これは、仕事の定義ですね。

広い意味では、家事やボランティアといった活動も入るかもしれないけど、ここでは、やはり活動した「対価」がある前提になるかもね。

なるほど、確かに、働いてる私達にとって、働いた分、お金稼いで、生活しているものね。

稼ぎがないとね。
そう言えば、さっきの会議中、暇だったので⁉︎AIに、こんな質問をしてみだんだ。
『仕事の定義について、トヨタ自動車では、どのように定義しているか教えてください。』
そしたら、こんな感じで回答が出てきたよ!
トヨタ自動車における「仕事」の定義は、シンプルに「工程が進むこと」とされています。これはトヨタ生産方式の根幹をなす考え方の一つです。
トヨタにおける「仕事」の捉え方
トヨタでは、「仕事」を単なる業務や作業の遂行としてではなく、より具体的な意味合いで捉えています。
・工程が進むこと:最も基本的な定義として、何らかのプロセスにおいて滞りなく次の段階に進むことを「仕事」と見なします。これは、無駄を徹底的に排除し、生産性を高めるというトヨタ生産方式の思想が反映されています。
・問題解決:トヨタでは「仕事とは方針管理と問題解決である」という教えも徹底されています。「TBP(トヨタ・ビジネス・プラクティス)」と呼ばれる8つのステップで構成される問題解決手法が仕事の進め方の基本となっており、常に現状の課題を見つけ、それを解決していくことが仕事の本質と考えられています。
・だれかを楽にすること:さらに、「仕事=働く」ことは「だれかを楽にすること」という視点も持ち合わせています。これは、顧客や次の工程の人、さらには社会全体への貢献を意識したものです。 ※2

単なる作業の遂行でないことって、私なんか指示されたことや、ルーチンをこなせばよいって思う時もあるので、なんかドキって思いました。それに、だれかを楽にすることって、なんか良いなって思ったわ。

さすが、世界のトヨタ自動車が言っていることには、説得力があるよね。

あるね。成果を出している企業は違うね。

確かに!
でも、一流の企業だけでなく、その他多くの企業でも、トヨタ自動車の仕事の定義は、当てはまることかもしれませんね。
私が、個人レベルの「仕事」について定義するとしたら、
一定期間において、専門性ある技術や知識を身につけ、その能力を使って、価値をつけた成果物を創造する。そして、置かれた状況下で、主に、創造活動の結果を他者が参考にして評価し、その影響を受けて地位を獲得していくことが、仕事である。
こんな感じかな。

継続して、努力して、取り組んだら、いつかやりたいポジションにつけるかも!

あるかもね。

そうですよね、日々の働いている結果や過程を上司が見て、評価して、昇進や昇給を决めるから、頑張らなくっちゃ!

結果が全てではないけど、そうかもね。

面倒なことは、AIにじゃんじゃん任せて、結果を出してやる!!

そうだね(^_^;)
登場人物紹介
サトシ:50歳のオッサン、学生時代まで、野球やバスケットボールをしていたが、ケガでリタイアをした。現在、普通のサラリーマン。
まきP:永遠の20歳⁉︎都内で企業に勤務。スポーツをあまりした経験はないが、カラダを動かすことが好き。趣味はスポーツ観戦。
※1:北浦正行,新版キャリアデザインの教科書,労働調査会,2022
※2:トヨタイムズ
以上