志って何?
同じ会社に勤めるサトシとまきPが、スポーツ&キャリアデザインに関するテーマについて、語ります。

今回は、まきPが、クリスマス休暇に、北海道旅行へ行くネタで、盛り上がっている2人の会話です。そこでは、「志」について、深掘りしています。

北海道の雑誌を読んでるけど、どうしたの?

クリスマス休暇に、札幌へ行くんです!友達と。

お、良いね。海鮮最高だね!

温泉入って、カニ沢山食べて、イルミネーション楽しんできまーす!あと、「さっぽろ羊ヶ丘展望台」へ行きます!

クラーク博士かな。

そうです、少年よ!大志を抱け!
Boys, be ambitious!

叫ぶなー(汗)

そう言えば、この「Boys, be ambitious!」の続きの文章があるって知ってる?

え!あるの?

諸説あるけど、北海道大学では、こんな感じにまとめているよ。
「“Boys, be ambitious!” Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame. Be ambitious for knowledge, for righteousness, and for the uplift of your people. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be. This was the message of William Smith Clark.」
「青年よ大志を抱け!金のためまたは利己的栄達の為にでもなく、ましてや人よんで名誉と称する空しきもののためにでもない。知識に対して、正義に対して、かつ国民の向上のために大志を抱け。人としてまさにかくあらねばならぬ全ての事を達成せんとするために大志を抱け。これはWilliam Smith Clarkのメッセージであった」※1

内容が偉大すぎて、自分ごとにできない・・・。

実は、続きの文章は、クラーク博士の言葉ではなかったらしいよ。詳しくは、こんな感じ。
昭和39年3月16日の朝日新聞「天声人語」欄に掲載され広まったもので、「天声人語」ではその出典を稲富栄次郎著「明治初期教育思想の研究」(昭和19)としています。
これは、大正4(1915)年のサンフランシスコ万国博のために編集された英文の「東北帝国大学農科大学略史」(大正3.12.1)の中に初めてあらわれたものです。執筆者は当時予科の英語教師をしていたポール・ローランド氏で、「Be ambitious not…」以下はローランド氏が「Boys, be ambitious」の言葉を解釈したものと思われます。※1

ローランド氏の解釈ね。お金のため、名誉のため、自分のためじゃないのね。めっちゃ、崇高(気高く偉大なこと)な解釈だね。

崇高って、難しい言葉知っているね。少し視点が違うけど、ある経営大学院の副学長によれば、「大志」をこんな感じで言ってるよ。
・一定期間、人生をかけてコミットする目標=「小志」
・一生涯を通じて達成しようとするもの=「大志」
大志の実現は、あくまで無数の小志の実現の上に成されると考えれば、志には大きく二つの定義の仕方があることに納得いただけるのではないだろうか。なお、小志が積み重なって徐々に大きくなり、連続的に大志となることもあれば、小志が積み重なる過程で、初期の志とは異なる方向に進むこともある。
「大志」に対する自覚は「いつ」生まれるのか。これに関しては、次の二通りのパターンが考えられる。
(1)小志を積み重ねていく中で、徐々に自分自身の大志に気づく。
(2)はじめに「大志」ありきだが、小志を積み重ねていくことで、その大志の具現化を進めていく。
そして、実際には、(1)であっても、(2)であっても、「小志の積み重ねの中で、大志を形作っていく」というプロセスに本質的な違いはない。※2

なんか、こっちは、理解しやすかった。

歴史上の人物や、著名なビジネスリーダーは、「大志」の名言を残すことがあるけど、全員が全員、若い時に、最初から「大志」を抱いて取り組んだ人は少なかったんじゃないかな。
もしくは、最初は漠然としてて「ベクトル」の精度が低く、「小志」を積み重ねて行くうちに、目指す「ベクトル」の精度が高くなって、結果として、「大志」に繋がった方が、多いんじゃないかな?個人的な感覚だけど。

確かに!でも、なんで、クラーク博士も、大学院の副学長も、若者や学生達へ、「大志」や「志」について、メッセージを送るのかな?

未開拓な土地を開発する時代や、先行きが不透明で、将来の予測が困難な今のVUCA時代では、「志」や「羅針盤」といった生きるための軸があると、目指す場所(あるべき姿)がイメージしやすいのかもね。

なるほどね。先の見えない世界で、自分自身も軸がなかったら、不安で、心配で、何を頼りにすれば良いのか分からなくなっちゃうね。

怖いだろうね。

かといって、ドリフトするだけの人生もね・・・。

そうだね。

よし!目指す場所は、札幌だ!
(クラーク博士の指差すポーズをとる)

おいおい、急に立ち上がるなよ・・・
登場人物紹介
サトシ:50歳のオッサン、学生時代まで、野球やバスケットボールをしていたが、ケガでリタイアをした。現在、普通のサラリーマン。
まきP:永遠の20歳⁉︎都内で企業に勤務。スポーツをあまりした経験はないが、カラダを動かすことが好き。趣味はスポーツ観戦。
※1:北海道大学
※2:グロービス経営大学院,志を育てる 増補改訂版,東洋経済新報社,2019
以上


