キャリアの定義は?

同じ会社に勤めるサトシとまきPが、スポーツ&キャリアデザインに関するテーマについて、語ります。

登場人物紹介
サトシ:50歳のオッサン、学生時代まで、野球やバスケットボールをしていたが、ケガでリタイアをした。現在、普通のサラリーマン。
まきP:永遠の20歳⁉︎都内で企業に勤務。スポーツをあまりした経験はないが、カラダを動かすことが好き。趣味はスポーツ観戦。

まきP

モノもサービスも高くなって、大変よー!

サトシ

どうしたの?

まきP

給与上がらないのに、物価だけめっちゃ上がって、嫌になっちゃうわ。

サトシ

確かに、ある保険会社の調査によると、日本は2020年頃から物価上昇に転じ、2022年の消費者物価指数(生鮮食品除く)が前年比3.6%上昇、2023年では前年比3.1%上昇、更に2024年では2.6%上昇と、3年連続上昇しているって言ってたよ。

まきP

イヤイヤ、食べ物もヤバいって!お米買えてる?新米高いって。古米や古古米も出回っているらしいけど。

サトシ

古古古米も売ってるらしいね!

まきP

RADWINPSの

「・・・君の前前前世から♪」みたい(笑)

サトシ

毎日、ご飯食べて生活することは当たり前だけと、やっぱり、食料を調達するために、お金を稼ぐことは必要だから、サラリーマン大変だけど、がんばろ〜!

まきP

そうだね。

頑張って稼がねば!ですね。そう考えると、サラリーマンのキャリアも積み重ねが大事ですね。

サトシ

だね〜。ところで、前回はキャリアの語源の話をしたけど、キャリアの定義って知ってるかな?

まきP

キャリアの定義ですか?道?馬車道?轍?

サトシ

あ、それは語源かな。

日本の厚生労働省によると、キャリアについてこんな感じで言ってるよ。

「キャリア」(career)は中世ラテン語の「車道」を起源とし、英語で、競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものであった。そこから、人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになり、このほか、特別な訓練を要する職業や生涯の仕事、職業上の出世や成功をも表すようになった。
 このように、経歴、遍歴、生涯と結びつけて「キャリア」という言葉が使われることが多くなっており、人の一生における経歴一般は頭にライフをつけて「人生キャリア」(life career)と呼び、そのうち職業を切り口として捉えた場合の人の一生・経歴・履歴の特定部分を「職業キャリア」(professional/occupational/vocational career)と呼んで区別することがある。
なお、遺伝子の保有者、伝染病の保菌者などを指す「キャリア」(carrier)は、運ぶ(carry)からの派生語であり、違う語源の単語である。) ※1

まきP

前回のキャリアの語源の話はわかるけど、職業の話が出てきて難しい!

サトシ

確かに、英語も出てきて分かりにくいね。

厚生労働省としては、「キャリア」の語源から、歴史的に、「車道」やトラック(行路、足跡)といった意味から、人がたどる経歴や遍歴の意味にも広がり、更に、職業そのものや、仕事上の出世といった話にも発展した経緯を語りつつ、人の一生の経歴を「人生キャリア」、その中でも、職業にフォーカスした経歴を「職業キャリア」と関係性も説明しているね。

まきP

ホントだ!

「人生キャリア」と「職業キャリア」か・・・。全体的に、もっとコンパクトに言えないのかな?

サトシ

じゃあ、代表的な例としてあげると、あるアメリカの心理学者によれば、

「キャリアとは、ある人の生涯の期間における、仕事関連の諸経験や諸活動と結びついた態度や行動における個人的に知覚された連続である」

と言っているね。 ※2

まきP

今度は、かなりコンパクトになっているね。生涯の期間、仕事の活動、連続・・・、なんとなく言いたいことのイメージだけは、浮かんできたけど、自分の言葉にするには、あと一押し欲しいなー。

サトシ

あと一押しか・・・
じゃあ、私が考えるキャリアの定義を伝えるね。

「キャリアとは、ライフキャリアに内包するワークキャリアの職業経験そのものと、ライフキャリアとワークキャリアの相互影響の軌跡である」
・ライフキャリア:生涯にわたり節目節目の人としての役割や活動の経験
・ワークキャリア:生涯にわたりその時々に担う仕事の役職や業務の経験

まきP

人としての経験と、労働者(この場合、経営者の場合も含む)としての経験、そして互いに影響し合い刺激を受けた自分史!

サトシ

あ、それいいね!

まきP

キャリアキャリアキャリアだー!

サトシ

なんか無理やりだな(汗)

※1:厚生労働省職業能力開発局,「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書,厚生労働省,2002

※2:ダグラス・T・ホール,Careers in organizations,Scott Foresman and Company,1976

以上